第1837回移動例会(2025.11.18)を開催しました

第1837回移動例会(2025.11.18)を開催しました

 

松戸西ロータリークラブ 第1837回 移動例会 令和7年11月18日 

会場 ウインズ南柏

 

司会進行 中村 文典会員

 

点鐘 杉山 由祥会長

 

お客様紹介 ロータリー財団学友会 幹事 元国際親善奨学生 宮坂 真依子 様

 

 

会長挨拶 杉山 由祥会長

 

皆様改めまして、こんばんは。今日ですね、第2790地区八犬伝プロジェクトが、今年のテーマということで、もともとの年間計画では、千葉市美術館のほうにおじゃまさせて頂いて、移動例会とさせて頂く予定で、ございました。直前になって、宮坂様に下見に行って頂いたところ、残念ながら千葉市美術館の展示物が少なすぎるということで、現在、館山のほうの鋸山美術館そして、館山城の公園のなかにある、八犬伝資料館、そちらのほうに資料が集中してしまっていて、なかなかみんなで、移動例会として、千葉市美術館に伺うのは、足らない。というアドバイスを頂きまして、急遽今回、場所をこちらに移させて頂いて、例会となりました。 何度もご案内が二転三転してしまったことを、お詫び申し上げます。ここはもともと浅野会員が持っていらっしゃる、会議室ということで、今回松戸西RCとしては、初めての例会場となります。私初めて、この例会場に伺いましたが、とても使いやすそうな、ところでして、我々の名前が松戸西RCでなければ、この例会場でも良いのかなと、というふうに思うのですが、(会場 笑)流石にここに移すと柏になってしまいますので、すこし、たまに、こういうところで、やらせていただくのも、雰囲気が変わっていいのかなと、感じました。またですね、先週の情報研修会、ラーニングセミナーにおかれましては、多くの皆様に、お手伝いを頂きまして、石井ガバナー補佐主催の、合同例会、ラーニングセミナーを無事に盛会に、終えることができました。本当に大変お疲れ様でした。ありがとうございました。本当に、このラーニングセミナーの準備、片づけを通じて、松戸西RCの団結の強さ、年齢に関係なく、みんなが手伝って、みんなが片付けて、そしてみんなで、例会を、ラーニングセミナーを盛り上げていくという姿勢を見させて頂いて、本当に、おかげさまで、みなさんのおかげで、松戸西RCが回っているんだなと、改めて、痛感させていただきました。そしてなにより、稲葉実行委員長、主導で、大盛り上がりになりました、「ロータリー不思議発見」私も何回も、情報研修会、ラーニングセミナーを出てきましたが、情報研修会がこんなにも楽しいものなんだと、思うくらい、非常に多く盛り上がりまして、他に5クラブの方、いらっしゃいましたが、その最初にいた方々が、一人も帰らなかったという情報研修会は、なかなか、珍しいなと、それくらい、皆さんに楽しんで頂けた、企画だったんじゃないかなと、思っております。本当に、心から感謝申し上げます。ありがとうございます。

今日は、宮坂さん、こんな感じの松戸西RCでございます。とてもアットホームな、コンパクトですが、アットホームなクラブでございますので、どうか我々に、八犬伝プロジェクトの卓話を頂きますよう、心からお願いを申し上げまして、私の会長挨拶とさせていただきます。今日は、どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

 

幹事報告 谷口 義紀幹事

 

 

外部卓話 ロータリー財団学友会 幹事 元国際親善奨学生 宮坂 真依子 様

「第2790地区 八犬伝プロジェクト 『南総里見八犬伝』における徳の話」

(卓話抜粋)

 

はい。それでは、皆さん、こんばんは。私、宮坂 真依子と申します。普段授業をしていますので、マイクなしで、全然、声が大きいとよく言われているので、なしでも全然大丈夫なのですが、折角なので、使わせていただきます。

今日のお題が、「第2790地区 八犬伝プロジェクト 『南総里見八犬伝』における徳の話」ということで、お話をさせて頂きたいと思います。本日の内容ですが、自己紹介を簡単にさせて頂きましたのちに、今年度、地区で行っております、八犬伝プロジェクトについて、ということで、まず南総里見八犬伝、お話そのものについて、たぶん皆さんも、ご存知だと思うのですが、今年度の、プロジェクトで、「徳」というものに着目して、「八徳」という考え方がありますが、それを学習推進するというのが、私の役目ですので、そのお話をまずさせて頂いた後に、八犬伝プロジェクト、どんなことを、全体的に行ってきたのかという報告を、現状をさせて頂きたいと思います。

 

まず自己紹介ですが、私京都大学在学中に、第2790地区のロータリー財団、国際親善奨学生として、イギリスに留学をさせていただきました。それが2012-13年度で、推薦して頂いたのが、柏RC様です。受け入れが、クリフトンRC様という、ところで、そもそも、高校生くらいのときに、柏に在住しているのですが、寺嶋さんを団長として、柏市の交換留学生という形で、一緒にアメリカに行っていたことがありまして、そのときから、寺嶋さんには、保護者みたいな形で、お世話になってきたのですが、それもありまして、留学の話をしたときに、ロータリーの財団奨学金というのが、あるので、それに応募してみたらということで、柏RC様に推薦になって頂いたと、ということ、が経緯になります。その後、帰国してからも、当分京都に住んでいたのですが、その後、お仕事が、京都大学でも非常勤をしておりますが、現在は早稲田大学とか、横浜国立大学、中央大学、東京芸術大学、松戸にあります、聖徳大学とか、実は南柏にある、麗澤大学でも、一時期授業をさせて頂いていたのですが、そちらは、2022年までで、終わりになりまして、それ以外でも、東京外国語大学とか、NHK文化講座等、いろいろなところで、基本的には、私の専門は、西洋古典学という、古代ローマの文学が、専門なんですね。なので、実は、全然、八犬伝と、関係ないじゃないかと、お話なんですが、実は、古代ローマの、文学のなかで、「徳」というものが、どのように描かれているのか。というのを、ずっと研究しておりまして、で、今回、お声がけ頂いたのが、文学ということと、徳ということなので、自分の勉強になるかもしれないということで、比較文学みたいな視点、八犬伝における、八徳、ということで、日本の、江戸時代の文学作品で、どういうふうに、徳が描かれているか、ということを、研究テーマということに、今後しようかと、いうこともありまして、勉強、今回させて頂いて、そのうえで皆さんに、お話をさせて頂くということになったという、経緯です。普段、私が教えているのは、ラテン語とか、古代ギリシャ語とか、古い西洋の、言語ですとか、そういった文学の、お話をずっと大学ではさせて頂いております。こんな感じなのですが、その後、2024年3月、去年の3月に京都大学で博士号というのを取りまして、文学の博士ということになったわけです。それもあって、今回、声をかけていただいたということもあったのかなと、ということで、八犬伝プロジェクト、というのは、どういうものなのか、ということなんですが、

 

南総里見八犬伝という、千葉が舞台になっている物語。江戸時代の物語ですが、江戸時代に書かれた物語ですが、物語の舞台である千葉の魅力を見直そう。ということが、大きなひとつの目標なんです。もう一つ、南総里見八犬伝に登場する、八徳と呼ばれる八つの徳と、ロータリーが大切にしている道徳を関連づけることで、日本人の持つ徳の観念を、見つめ直す機会としよう。という、そして、ロータリーの公共イメージ向上に寄与しましょうということが、目標なんだと。というのがこのプロジェクトなんですね。

 

八犬伝プロジェクト3つの柱というのを、今やっていまして、一つ目が美術品の展示です。ほとんどが寺嶋さんが御所蔵の、山田風太郎の八犬伝の挿絵になった刀勢画と呼ばれるものですね。こちら実は359回連載していたんですね。なので、もともと新聞に掲載されていた刀勢画は、359点だったんです。なんですが、その最後の一つ、360点目、というのが、番外編ということで、実は今回、鋸山に展示されています。それは、いままで新聞でもお目見えしていなかったものということで、幻の一作みたいになっていたものです。それが360点。展示をしましょうということです。全部が展示されているわけではないのですが、そのなかから主要なものを展示しております。もう一つがNHK人形劇、新八犬伝、今、再放送しているんですね。知りませんでしたけれど、私。その新八犬伝で使われていました辻村寿三郎さんの人形が、これも今、7点、存在していまして、存在しているのは、8点9点あるんですが、それが全部、今展示されております。これも今、鋸山美術館のほうに展示されています。さらに、辻村寿三郎さんの弟子、という清水英寿さんという方が、やはり八犬伝の人形を作って、まして、そちらの人形も全部、今鋸山美術館に展示されております。それが二つ目の目玉なんですが、もう一つ、大きな目玉になっているのが、その作者である滝沢馬琴が、活躍した江戸時代の、絵師たちの浮世絵を展示すると。なので、直接その八犬伝と関連しているわけではないのですが、内容的には、作者との関連ということで、その浮世絵も展示しますよということで、かなりこの三つが同時に展示されるというものは、ほとんどないだろうと。今後の機会としても。寺嶋パストガバナーいわく、ボストン美術館以上の、展示だそうなので、かなりレアなものということで、皆さんも都合がよろしければ是非、クリスマスのころまで、鋸山美術館展示が続いておりますので、是非、足を運んで頂ければと、思います。これが一つ目の美術品の展示ということなのですが、二つ目に行うものが、私が担当させて頂いていることでして、県内の小中高等学校ですとか、ロータリークラブを対象にしまして、教育推進事業というのを行って参りました。今もやっているんですが、12月11日くらいまで続きます。実は美術品鑑賞の前提となる、物語そのものの背景、知識を、全く子供たちが実は、知らない人が多いんですね。八犬伝について。たぶんある程度の年齢になると、さきほどの話ですが、新八犬伝が、NHKでやっていましたので、これを毎日楽しみに見ていたよ。という方々が、結構いらっしゃるんですね。そうすると、身近にありましたので、知っている方がかなり多いのですが、現在の若い世代になりますと八犬伝という物語自体を、知らないか、名前だけは聞いたことがあるけれども、具体的な内容は知りませんと。という人がほとんどなんですね。なので、せっかく美術品を見ても、それを見ただけでは、何が書かれているのかとか、その物語が、どう、関係しているのか、とか、そういうことを、具体的に知らない人が多いということで、やはり背景知識を知っていることが、さらに、その八犬伝を通して、人に道、人の心、道の心を知るという、 今回のプロジェクトのテーマを、具体的に、より実現させるのに、寄与することになるだろうと。ということで、学習推進事業部を立ち上げたとうことになるんですね。これを通して、ロータリー全体の、公共イメージを向上しましょうという、その一つに、寄与できるのであればと思って、私も役割を引き受けさせて頂いた次第です。三つ目の柱になりますのが、こちらでも参加してくださった方が、いると思うのですが、ポリオ根絶チャリティーイベント、ということで、ポリオナイトの参加費ですとか、ランタン広告費を出して頂いて、その資金をポリオ基金のほうに、寄付すると。これが3つ目の大きな柱でした。

 

この3つを中心に行っているわけですが、南総里見八犬伝そのもののお話ですが、どういうものなのかということですが、作者は、滝沢馬琴という、江戸時代後期を代表する読本作家ということで、今、NHKべらぼうで、登場しましたね。ついに。滝沢馬琴登場しまして、蔦重の持っているタナですね。蔦屋の丁稚みたいな、仕事をしている。そこから徐々にこれから、作家としてデビューしていくわけですが、その馬琴が28年かけて完成させたもので、かなり、長い間書いていたことになります。19世紀の最初から、途中くらいまで、ずっと書き続けていたということなりますが、全部で98巻、106冊ということで、かなり長い作品になります。これを読むのが一苦労と、言われるのですが、それを短くまとめたものが、山田風太郎の小説で、それを読んで頂くのが、もっともわかりやすいかなと、いうことなんですが、この伝奇小説と呼ばれる小説なんですが、テーマになっているのが、勧善懲悪、因果応報と呼ばれる、水戸黄門に代表される、良い人が、うまくいくし、悪い人は、懲らしめられる。というような、話ですね。因果応報は、自分が悪いことをしたら、悪い結果が帰ってくるよ。という、そういうことがテーマになっている。非常にわかりやすい物語物だということが、言えます。舞台になっているのが、現在の千葉にあたる、安房、下総、上総、ですね。この三つを基本的には中心にして、けれども、関東八州、と呼ばれる、意外の東京ですとか、現在でいう栃木、静岡、とか、そういうところも、物語のなかには、登場してまいります。

 

南総里見八犬伝、物語の発端は、舞台になっている物語は、江戸時代より前の物語で、戦国時代が舞台です。嘉吉元年という時代に結城合戦が行われて、群馬のほう、安房に落ちのびていく、里見家という氏族があるのですが、里見義実という人物が、南総のほうに逃げていくんですね。館山城がありますが、最初から館山城にいるわけではないんですね。館山城のとなりにあります、滝田城というところが、舞台になっているんですが、滝田城にいた、神余光弘という、もともとの殿様がいたわけなんですが、その殿を謀殺してしまった逆臣 山下定包という人物がいまして、そこにやってきた里見義実が、逆臣を討つと。で、安房二群を平定する。里見家が平定する。悪い人物をやっつけて、そこを、里見家がとったというところから、物語が始まるんですね。そのときに、悪い人物だった山下定包の妻、玉梓。玉梓は、絶世の美女と呼ばれていたのですが、本当は非常に悪い女性だったというふうに、物語のなかでは描かれるのですが、泣いて、命乞いをすると。「私は悪くなかった。」という言い方をするんですね。里見義実は当時19才、まだ若い。よく物事がわかっていないので、女性の涙に弱くて、一度は、助けてあげようというふうに、助命を口にしてしまう。人生を良く知っている部下が、この玉梓こそが、山下定包をそそのかして、神余光弘を殺させたんだ。ということを、暴くんですね。それで、その言葉を覆して、里見義実は、玉梓を殺してしまう。そのときに玉梓は、こう言います。「一度口にしたことを、安易に覆すとは、畜生にも劣る。里見の子孫を畜生道に落とし、代々犬にしてやる。」と、言い残して、斬首されるんですね。ここから呪いというのが、里見家にとりつくことになったというのが、一番最初の、物語なんですね。ここで一つ注意しないといけないのが、里見義実という人物はまだ若かったということもあって、結構気軽に、なにかをポロっと、言ってしまう。とういことが、この後もでてくるんですが、そういう人物で、そこが原因で、いろいろと、物語が展開もしていくんですが、問題も起きてくると。なので、ここから学べることは、軽口をそう簡単に言っちゃいけない。ということに、なるのかもしれないのですが、次に行きましょう。

 

時は経ち、10何年も経ったところなのですが、里見領が、それまではうまく治めていたのですが、あるとき飢饉が起こってしまうんですね。里見領で全く米が獲れなくなってしまった。それで隣の館山領の安西景連という人物が、飢饉に乗じて潰してしまおう。自分が、里見領も手に入れようとして、攻めてくるんですね。落城目前にして、義実は、これで兵糧尽きてしまったし、負けるかもしれない。といったときに、自分が飼っていた、八房という、犬に、景連の首を獲ってきたら、娘の伏姫を与える。と、戯れを言ってしまったんですね。ちょっと変わったことを言ってしまったんですね。そもそも犬が理解するはずがないと、気軽に軽口を言ったと。いうことだったのですが、本当に、八房は、景連の首を持ってきたんですね。これがその画像です。画像が悪くて、あまり見えないのですが、実は血が、流れている。赤い、切り絵になっているのですが、景連の首を噛み切って持ってきたというわけなんですね。なので、この犬は、怪犬で、人間の言葉を理解する犬なんです。というふうに描かれているんです。そもそもこの犬は、先程の玉梓が呪いをかけたときに、実は、玉梓が可愛がっていた狸が、この犬に、お乳を与えて、この犬を育てた。という背景が実は、ありまして、この犬なので、怪犬の一種なのですが、それと知らずに義実は、城下で育っていたその犬を連れて帰ってきて、自分が飼っていたというわけなんですね。

 

そんな感じで八房が、首を獲ってきてしまった。ので、褒美を与えるということになるのですが、いろいろ馳走を与えたり、お城の一室を与えたり、様々の褒美を与えるのですが、八房は、全く褒美に目もくれない。義実にあくまで、約束の履行を求めるというのは、何かというと、伏姫をくれ。というわけですね。この絵も刀勢画ですが、背景が金になってまして、そこに、伏姫の裾を八房が加えているという絵になっているのですが、八房が伏姫を連れていこうとして、着物の裾をかんでいる絵なのですが、それを見て、怒った義実は、八房を槍で貫こうとするんですが、そこで、伏姫はそれを止めて、お父様、君主が、言葉を覆すというのは、よくないです。ちゃんと約束を守って、君主たるもの、約束を守るべきです。と言って、伏姫自身が八房を伴って、自ら、富山と呼ばれる山に入って、独居の日々を贈ることになるわけです。これが一番最初の物語の始まりで、先程の呪いでは、里見家を子孫を犬にしてしまうという呪いがあったんですが、この伏姫の勇気ある行動によって、ここからちょっとづつ呪いが、良い方向に転化していくと。ということがおこるんです。

 

 

ここに書かれているのが、数珠を首にかけているんですね。この数珠に八つの徳が、書かれた玉が、数珠は普通108個普通があるのですが、煩悩の数ですね。108個ある数珠うちの8個ですね。大きな水晶で、できているような数珠なんですが、8つの大きな数珠に、八徳の文字が浮かび上がってくる。それも伝奇小説とよばれるような、ファンタジーが、入ってくるのですが、それがこれから始まる物語で、真偽の根幹といういのは、やはり、約束を守ることなんだ。ということが、物語の最初から、ずーっと描かれていくことになるんですね。伏姫というのが、キーポイントになる、登場人物なんですが、伏姫は、すぐに亡くなってしまうんですね。伏姫は自分のお腹を切って、自害してしまうのですが、それはなぜかというと、山に籠って、読経を毎日過ごすんですが、何故か、突然、お腹に子供ができていると、告げられるんですね。それは、犬の子だと、神童、神の使いなんですが、やってきて、伏姫に告げると。伏姫としては、毎日読経をしていただけで、特に犬に触れらえたこともない。なので、それは絶対におかしいと言って、自分の身の潔白を明かすために、自分で腹を切って、自害してしまったと。そのときに、実はお腹に籠っていたのは、玉梓の怨霊から、もらった気だったということがわかって、その気が、お腹を切ったときに、四方八方に飛び散ったんですが、そのときにこの数珠が飛び散って、八の徳の文字が書かれた玉が、気と一緒に、八方向に、別れていったと。そこから八徳をもった、剣士たちが、登場、生まれてくるということに、つながっていくわけなんですね。それが一番最初の部分です。こんな感じで物語がすすむんです。

 

南総里見八犬伝の八徳は何なのかというと、仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌 という8つの文字に表される、徳なんですね。こういう水晶の玉でして、それがそれぞれ、この玉を、生まれたときから持っている。つまり、先ほど気と一緒に飛び散った玉が、長い物語ですので、いろんな細かいエピソードがあるのですが、諸追って言いますと、それぞれの玉が、それぞれ別の女性の、お腹のなかに、ファンタジーなので、入ったと。それが、子供の形になって生まれてきたのが、八犬士なんですよと。ということで、 生まれたときから、八犬士は、玉を持っていたんですね。人によっては、肩にできた瘤のなかに、実は瘤がわれてみたら、そのなかに、数珠の玉が入っていたよ。とか、いろんなバージョンがあるわけですが、とにかくそれぞれ8人の剣士が出てきて、それぞれの八徳の玉を1個づつ持っている。それぞれの徳を体現する、剣士たちなんだね。ということなんです。

 

八犬士なんですが、それぞれ体の様々の部分に、牡丹の形の痣があるというのが、特徴なんです。それでお互いが八犬士だということが、お互いに見てわかっていく。長い物語のなかに徐々に一人一人集まっていって、という話なんですが、牡丹の形の痣というのが一つの特徴なんですね。もうひとつが、生まれたときから、八徳の一文字の書かれた宝珠をひとりひとつ持っていると。これも特徴なんですね。様々な紆余曲折のあとに、運命の導きで、この八犬士が集結するんですね。最終的になにをするのかというと、八名揃って、全員で安房にいくんですね。南総に行って、安房に居る里見家に仕えることになる。玉梓の怨念を断ち切る。というところまでが、最終的には成し遂げるということになるんですね。その全部の怨念が、断ち切られたと同時に、その牡丹の痣は消えてしまう。そして全員が持っていたその宝珠は、剣士達の手で、そこに四天王という仏像がありますね。四つの方向を守っている四天王。仏像があるのですが、その8つの目になったといわれているんですね。4つの宝珠が。それで、四天王が里見家を守る仏像として、礎となったというのが、最終的な結論です。

 

8人どういう人がいたのか、軽くお話をしたいと思います。

仁の玉を持っていたのが、犬江新兵衛仁 ・他の人への深い共感と愛情、尊重の心・思いやり・動物を慈しむ心 伏姫に育てられた 八徳の一番最初

義 犬川荘助義任 ・人として正しい行い ・立派な行動 

礼 犬村大角礼儀 ・他の人への敬意 ・謙虚さ

智 犬坂毛野胤智 ・何が本当に正しいかわかること ・経験から得る知識

忠 犬山道節忠与 ・皆のために頑張る気持ち ・主君に真摯に仕えること ・貢献すること

信 犬飼現八信道 ・嘘をつかないこと ・約束を守ること ・信じること

孝 犬塚信乃戊孝 ・親や祖先を大切にすること ・家族への思いやり

悌 犬田小文吾悌順 ・兄弟姉妹と仲良くすること ・友達と助け合うこと

この八人が八犬士と呼ばれる人たちになります。

 

映画、八犬伝、映画見られた方、いますか?是非、これを見てください。これが昨年映画化して、刀勢画のもとになっています、挿絵となった、山田風太郎の原作の八犬伝、なんですが、山田風太郎の作品を映画化したものなので、もともとの馬琴の八犬伝を、短くしたものです。わかりやすく短くして、しかも、滝沢馬琴たちが、実際に登場して、江戸時代に馬琴が作品を書いているという物語が実の世界という、実際の物語としてすすんでいく。そのなかで馬琴が友達である、 葛飾北斎に、「こういう物語を今、書いているんだよ。」というふうに、お話をする、物語の中身が、八犬伝の世界なんですが、それを虚の世界、というふうに、実の世界と、虚の世界、二つの世界を平行して進んでいく。そういう物語として書いたのが、この山田風太郎が、非常にわかりやすい作品として書いたんですね。それを映画化してますので、滝沢馬琴が、役所広司さんが演じられまして、友達である葛飾北斎を、内野聖陽さんが演じてます。その掛け合いとかも面白いですし、その、二人が実際に話をしているなかで、今私が話をしたような八犬伝の、始まりの物語ですね。伏姫と、八房が、どうなっていたのか。そういうことも、ビジュアルで、描かれていて、二時間半くらいですかね、なので、サクッとわかりやすい。という意味では、これを是非、見ていただきたいなと、非常に見どころになっている、芳流閣の戦いなんですが、千葉の大きな天守閣の屋根の上で、戦うというシーンが、見どころなんですが、それも、SFXを使いまして、CGで非常にわかりやすく、描いていますので、是非これをみてください。

ということで、皆さんの課題ということで。(会場 笑)

 

八犬伝の呪いというものが、どういうものなのかというのを軽くお話をしました。三つの柱のうち、どんなことを実際に行ってきたのか。プロジェクトそのもののお話をしたいと思います。「八犬伝を通じて、道の心、徳の心を知ろう。」というのが大きな目的で、千葉県内の6つの博物館、美術館で、開催しますということで、

 

茂木本家美術館

成田山書道美術館

館山城八犬伝博物館

菱川師宣記念館

千葉市美術館

鋸山美術館

 

地区大会来られた方は、八犬伝ブースにお越しいただいたかもしれませんが、私は、ずっとそこにおりました。八犬傳犬の草子という浮世絵を地区大会にも展示しておりました。刀勢画も一部展示しておりしたし、寿三郎人形のうちの、伏姫が、展示されておりました。清水英寿人形、八犬伝からも、それぞれの八剣士が、一体ずつ来ておりました。午後は八犬伝報告。お話をさせて頂きました。

 

学習推進事業 

1.県内の 小中校生を対象とした青少年への特別授業

2.地区内ロータリークラブを対象とした卓話

ポリオ根絶チャリティイベント ポリオナイト

当日は雨で残念でした。

 

今日は、お話にお付き合い頂きましたが、この卓話で改めて徳について、なにか考えるきっかけになって頂ければ、幸いです。本日は御清聴ありがとうございました。

 

 

 

卓話御礼

 

委員会報告 石井 弘ガバナー補佐

先日のラーニングセミナーはご協力頂きまして、ありがとうございました。心をから感謝申し上げます。次は、IMに入ってきます。那須川天心さんの世界戦が11月24にあります。今日、ご参加いただける方、いらっしゃいましたら、是非ともチケットを買って頂きたいと思います。みんなで那須川天心の応援にいきたいと思います。松戸出身の初めての世界チャンピオンが出る可能性があります。もしチャンピオンになって頂いて、2月に来て頂いたら、ガバナーを呼んじゃおうかなと、考えておりますので、皆様のご協力をお願いしたいと思います。以上でございます。今日は、ありがとうございました。

 

点鐘 杉山 由祥会長

 

閉会

 

 

食事 

 

 

閉会挨拶 杉浦 昌則会員

 

 

 

2025年11月26日