第1691回例会(2022.8.9)を開催しました

会長挨拶 山本 沖

幹事報告

稲葉のりひさ 幹事

地区大会 大物産展 出展協力のお願い

袖ヶ浦RCさん 事務局変更のお知らせ

次週は、お盆休みのため、例会は、休会です。

8月23日の例会は、サッポロビール千葉ビール園での移動夜間例会になります。

6時点鐘になります。バスの時間と場所を間違えないように注意願います。

 

 

外部卓話 松戸短歌会会長 塩入照代 様

「短歌を楽しもう」

 

外部卓話 松戸短歌会会長 塩入照代 様

「短歌を楽しもう」

 

どうも、こんにちは。昨年に引き続きまして、今年もということなんですが、話す内容も乏しくて、どうしようかなと思ったのですが、昨年の、「矢切の里文学祭」というのが、第1回からお受けしまして、昨年で第16回、今年は第17回になるんですが、その第16回に、ロータリークラブさんのなかから、数名の方が、入選されました。本当におめでとうございます。また、今年もということで、今年は、どうしようかなと、思ったのですが、昨年度の入選歌を、抽出してみたいと思います。今、会長さんが、すごく、短歌の道を開いたという、俵万智さんの話しされたのですが、「サラダ記念日」は、私もすぐに、出たときに買いました。俵さんは、数回お会いしていたんですが、当時は早稲田大学の先生の教授だったんです。それで、そこにいた佐々木行幸綱という先生と、一緒になって、短歌の道を、極めた方なんですが、万智さんの短歌は、とても自分に合った、というか、好きというかね。のめり込んで、教授を辞めてしまったの。で、佐々木さんに、短歌を個人的にというか、結社になりますからね、そこに入って、「サラダ記念日」というのを出して、それが爆発的にアレして、本当にさっきお読みになったように、本当に、「こうなったから、これにしよう。」とか、本当に思いのままを、さっと歌にしたというような感じの歌で、サラダ記念日にしても、なんでもそういうふうにして、「明日から、これにしようね。」という感じでね、全然気負うことなく、さっと、読んじゃうような、読めるような歌で、でも、なんか、皆さんの共感を得て、先程言ったように、270万部か、それ以上売れまして、ベストセラーですよね。そのおかげで、短歌というものが、本当に、昔、何色から始まって、俳句のほうは、割合人口が多かったのですが、短歌という人口が少なくて、俵万智さんがそこで、パッと花開いたように、サラダ記念日を、発行して、それはすごい、若者から、かなりの反響があって、短歌人口が、ぐっと、増えたわけです。それで、一躍大スターになって、今は、あの方、講師に呼ぶといったら、ちょっと、大変なことになる。私達、日本歌人クラブの幹事をやっていたときにも、俵万智さん呼ぶという話も、難しいんだよ。来ないよ。と、言われたんですが、明治神宮で、年に二回、春、秋、総会がありまして、そのときに、俵万智さんを、お呼びしたこともあります。東北のほうに行って、3.11ですか、あれで、子供と、ともに逃げて、沖縄に行って、沖縄で暮らして、沖縄の生活で、文才があるから、お子さんをお育てしながら、エッセイ集みたいなものを出したり、なかなか活躍の場を、沖縄でもかなり広げた方なんで、で、沖縄からまた、今、宮崎かな、かえって来て、作家活動をやっております。あっ、こんな作り方で、いいんだ。みたいな感じで、本当に気安く、入り込めるなあと、思いましたね。私も、うちに置いてありますけれども、口語調ですから、語り言葉。話し言葉で作りますから、私なんかは、歴史というか、文語調でやっているから、ちょっと違うんですけどね。そういった感じで、確かに、短歌の層を厚くした、かなりの貢献をした方だなと。そんな人で、それで、戻りまして、矢切の里文学祭 なんですが、深山先生が、自分の故郷、矢切を、伊藤左千夫、村おこしのために、矢切の里文学祭 初恋短歌大会というのを、第1回をやろうじゃないかということで、身近におりましたので、力添えを頂けないかということで、是非、協力させてください。と、それ以来の、16年の付き合いになりました。昨年から、ロータリー様も、ひとつお力を頂いています。今年も、是非、よろしくお願い致します。

 

入選歌を書いておきました。

こんな風に、入選歌を 、こんな歌があるんだというふうにひとつ、読んでみましょうか。

 

初恋短歌大賞

初めてだ あなたに逢ったら キラキラと 二百三個の星が流れた

 

松戸市長賞

初恋の唇ひとつ 触れもせず 中秋の月 契りて離る

 

松戸教育長賞

早春の 君は香りを運び来る 初恋の道は 今も変わらず

 

松戸市観光協会賞

汗をかき ボールを追いかけ走る君に 釘づけ胸キュン 十五の夏よ

 

伊藤左千夫賞

輪になってフォークダンスの手をとれば 心ときめく 初恋の君

 

矢切地区風地保存会賞

三日月に思いをはせる遠き日よ 登山電車の初恋の秋

 

野菊の墓短歌賞

「初恋」の種は零れて渡し場の 岸辺に淡く 野菊は揺れる

 

選者賞

自転車漕ぐ 制服姿のひかがみに 朝日あまねく 輝ける君

 

秀作

信州の 星のまたたく 夏の花 美しき指先 飽かず見つむる

 

若き日の 民子正夫に涙せし記憶繰りて矢切の渡し

 

五月雨の晴れ間に射しくる夕日影 嬥歌の山みゆ江戸川の空

 

振り向くとほほえむ君の横顔が今でも胸に残りてきえぬ

 

遊びつかれ君とのわかれさみしくて 夕やけのみちくれることなく

 

野菊のはなのゆらぐはかなさ初恋の君の面影浮かぶ夕ぐれ

 

孫娘梨をほおばり宣言す未来のハズは幼なじみと

 

 

このような歌がございました。私は初恋の歌の文学祭の担当が、一般ではなくて、子供のほうをやっています。大人のほうは、初恋なんて、そんなにないということで、100、行ったり来たりなんです。子供のほうは、なんとまあ、すごい1500~600くらいあるんですよ。私は、子供のほうの担当で、私の先生が、大人のほうの担当で、大人の方は、活字になる当日まで、一切見ていないんです。なので、ちょっとわからないので。非常にこの、選者も、私の先生なんですが、今年の2月にコロナにかかってしまいまして、94才という超高齢なので、5月に亡くなってしまいました。このまえ、千葉のほうで、お別れの会をしてまいりましたけれども、先生は、短歌道では、かなりの名をあげまして、いろいろもっと教えてもらいたかったんですが、94才で、コロナで、残念でした。今年は、さっと変わって、選者は、結社は、とても大きくて、日本でも三つの指に入るような、大きな結社の選者の先生ですが、私より5つくらい若いんですが、この方は、かなりうまい、日本歌人クラブの幹事をやっておりまして、若いから、ちょっと若いかなという感じなんですが。短歌って、学校の先生と違って、決まり、2足すが2が、4ではないし、10になったり、マイナスになったり、するし、ちょっと苦手なんだよね。って、ちょっと嫌われちゃったり、思ったより好きなのよ。と言ったりね。かなり正解がないし、好き好き。でも、良い歌は、あくまでも良いですしね。そういうところで、今度、小林幸子という、先生です。サバサバとした、はっきりとした、先生で、歌に関しては、かなりの、キャリアもありますから、どうか、皆さん、奮って、いっぱい出してくださいませ。この第一の入選歌、

 

初恋短歌大賞

初めてだ あなたに逢ったら キラキラと 二百三個の星が流れた

 

これ、皆さん、どのように解釈しますか?わたしが皆いったら、しょうがないので、こうやって、いろいろ勉強になると思いますので、

私達の勉強も、そうなんです。歌は、みんなに、いろいろ聞くのね。皆さん、一言ずつ。私だったら、こうするとか、意見を、交換していただければと思います。

 

会場

なんで、二百三個の星なのか。(会場 笑)

 

私も、わからない。科学的な根拠もないので、百や2百でなくて、いっぱいあるんだろうね。どうなんだろうと、おもったんですが、選者の先生の、コメントを見ると、まず最初に、確認しなければならないこと。この作者は、なにもかも、好意という意味での、あるいは、単なる語呂合わせに読む、二百三個、その星が流れたと、歌ったものではないんだよ。って。すなわち、太陽系に存在する二百三個の惑星を指すのではないか?とあるんです。(会場 おお)二百三個と恋と、どういう関係があるの?(会場 大笑)というね。ちょっと私なら、選ばないけれど。(会場 大笑)こんな感だから。歌なんて、深刻にならなくてもいいよね。あまり深く考えなくて、いいの。(会場 大笑)次。

 

松戸市長賞

初恋の唇ひとつ 触れもせず 中秋の月 契りて離る

 

これは、どうですか。

 

会場

前半はテンポが良いのですが、後半がテンポが止まるな。というのが、あります。

 

なんで、中秋でなくては、いけないのかね?これは、中秋というか、8月15日で、次が、まだまだ時が、出るだろうとね。してね。春だっていいんだしね。夏だって良いのだけれど、初恋の彼女とデートしたのが、8月の15日なのでしょうか。そんなことでしょうかね。と、思いましたね。これはね。「唇ひとつ 触れもせず」今の時代だったら、考えられないわね。(会場 大笑)そういうことだから。では次。

 

松戸教育長賞

早春の 君は香りを運び来る 初恋の道は 今も変わらず

 

これは、どういう風に解釈しますかね。皆さん。

いろんな取り方があるんですね。ひとつではなくて。歌というのは。ならば正解がないからね。自分なりの解釈で。

 

会場より

早春。

(会場とのやり取り 中略)

 

淡い初恋の時代を思いながら歌っている。私なんかは、それぐらいにしか思わないのですがね。でも、良い歌だなと思います。わかりやすくてね。もっとわかりやすいですね。

 

松戸市観光協会賞

汗をかき ボールを追いかけ走る君に 釘づけ胸キュン 十五の夏よ

 

これ、わかりますよね。こんな歌い方もあります。

こんな作り方も良いんじゃないですかね。次の歌になりますと、

 

伊藤左千夫賞

輪になってフォークダンスの手をとれば 心ときめく 初恋の君

 

こんな歌はどうですか。それから、

 

矢切地区風地保存会賞

三日月に思いをはせる遠き日よ 登山電車の初恋の秋

 

こんなのは。これは、登山電車は、箱根くらいですかね。三日月という?この主題は、三日月と、初恋の秋。秋というと、やっぱり。

遊んで、帰る、登山電車の中から、かな?全ては歌えないから、箱根に遊びに行った、楽しい思い出で、帰りの箱根の、登山電車のなかから、外を見たら三日月が、ということだね。箱根あたりで、景色を愛でつつ、したんでしょうね。そんな記憶が脳裏によぎって、それで歌をつくったんじゃないかなと、思われます。それから、

 

 

野菊の墓短歌賞

「初恋」の種は零れて渡し場の 岸辺に淡く 野菊は揺れる

 

この状況を歌っていますね。揺れているよ。ということで、その情景を、そのまんま歌っているんじゃないかな。それから、

 

選者賞

自転車漕ぐ 制服姿のひかがみに 朝日あまねく 輝ける君

 

これは、ここの会員さんの山田さんの歌ですね。これは、よくわかる歌。普段、学校の、高校の、朝の登校の姿を見て、歌った歌だなと、思いますね。「ひかがみ」は、膝小僧の後ろ。へこんだところ。後ろから見たね。「ひかがみ」というのが、良いし、朝日ね。これ、夕日じゃ、なんにもならないしね。(会場 大笑)これ、なかなか良い歌ですよね。あまり難しく考えないで、見たままを、歌えば良いわけですよ。結局難しい言葉ではなくて、日常の言葉。口語調のほうが、読み手に伝わるのですよね。口語調も良いと、思いますうよ。そこで、この会から入選になった歌。一番大好きな歌。

 

 

孫娘梨をほおばり宣言す未来のハズは幼なじみと

 

これなんか、本当に、口語調で、さえていますよね。本当に読者にもすぐに伝わるし、説明もいらないし、読み手にすぐに伝わる。良い歌だなと、思いました。こんな感じで作られたら、いいんじゃないでしょうかね。もうひとつ。

 

遊びつかれ君とのわかれさみしくて 夕やけのみちくれることなく

 

これも、本当に、そのまま歌った歌です。

 

五月雨の晴れ間に射しくる夕日影 嬥歌の山みゆ江戸川の空

 

嬥歌というのは、筑波山ですね。

 

(時間になりましたので、終了とさせて頂きました。)

 

会場 拍手

 

 

ニコニコ報告 浅野 実会員

 

2022年8月15日